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中小企業診断士の実務従事から学べる3つの大切なこと。

こんにちは。中小企業診断士のコーヘーです。

 

中小企業診断士の免許を継続するためには、5年間の間に実際に中小企業診断士として活動する必要があります。といっても、サラリーマンだとなかなか中小企業診断士として活動する場がありませんよね。

そのような人たちのために、協会が間に入り中小企業をサポートする場を提供してくれるのが実務従事です。実際にはプロの中小企業診断士1名と複数名が集まって、チームで1つの中小企業を診断することになります。土日の休みを活用して約1ヶ月半程度行います。多くの場合、最初に診断先の社長から2時間程度ヒアリング、その後1ヶ月程度ディスカッション、最後にその内容を社長に報告・提案します。

 

中小企業診断士」として活動するため、サラリーマンとしては得難い学びを得ることができます。

 

1.会社の理念を明文化することの重要性が学べる。

どんな会社でも会社の理念(ビジョン、社長の思いと言ってもかまいません。)があります。もちいろん中小企業であっても、全くない会社というのはまずありません。ただ、中小企業の場合は理念が明文化されていないことが多いです。

理念が明文化されていない(すなわち社長の思いが従業員にわからない)状態とは、会社が目指す方向性や、意思決定の基準がわからないということです。人数が少ないうちは何とかなるのですが、規模が大きくなってくると、「社長の言ってることがコロコロ変わる。(社長側からすると基準はあるのですが。)」と従業員から不平不満が出てくるようになります。思っているだけでは人には伝わりません。しっかりと文字にして共有することが大切です。

 

2.現状と理想のヒアリングのテクニックを学べる。

ヒアリングの際には、いかに現状と理想を話してもらうか、かが重要になります。といのも、ここでしっかりとヒアリングしておかないと現状と理想のギャップ(すなわち課題)がわからなくなるからです。ポイントは、こちらが思っている以上に、相手は現状と理想を把握できているわけではない、ということです。

というのも、中小企業では大企業に対して、絶対的にリソースが足りず、時間に余裕がありません。そのため現状と理想について、あまり深掘りができず、とにかく今日、明日を何とかしなくては、という環境です。

そのため、こちらから「こういう理解であってますか?」という風に考えの整理をお手伝いしながら、ヒアリングを進めていくことが大切です。

 

 

3.診断士としての価値を提供できる。

ヒアリングがしっかりできると、そのギャップも把握することができます。ここでは、診断企業の限られた現状のリソースで、理想が現実的に達成できるのか、適切な相手に対して、適切な方法でアプローチしているのかを確認することがポイントです。

多くの場合、リソース不足で現実と理想のギャップを埋めることができない、もしくはアプローチの方法がずれていることが見えてきます。そうすれば、その点について改善策が提案でき、診断士としての付加価値です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。ヒアリングをしっかりと行い理念をはっきりさせ、現状と理想を把握し、そのギャップを埋めていく。実際には社長がそんなにそれぞれの事柄について考えきれていない、もしくは考えていても(こちらを信頼しきっている状況からはスタートしないため)話してくれるとは限りません。

私も今実務従事に携わっており、提案に向けてディスカッションしています。

簡単にはいきませんが、今後提案する内容を診断先の社長に認めてもらえ、実際に行動に移してもらえ、成果を出してもらえる。そんな診断士の価値を提供できれば最高です。